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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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休職からもうすぐ3ヵ月。いよいよ復職することになりました。

いやー、休職入ったときは1ヵ月で復帰できると思っていたんですが、舐めてましたね。
人事の担当者から言われた通り、3ヵ月かかりました。
休職当初から3ヵ月をざっくりまとめると以下のような感じです。

◆休職当初
職場と上司への不信、相手によっては殺意を覚えまくっていた
仕事を放りだすことについて、上司に迷惑がかかるのであれば地獄の果てまでかかるがよいと思う一方、親身になってくれている後輩や仕事仲間に負担がかかることは過剰に心配していた。
また、私の場合、「仕事はすごく元気にこなすが仕事が終わったとたんにダウン状態で何もできなくなる」という病状だったため、休んだりしたらそれこそもう一歩も動かない寝たきりのニートになって人生終わるのではないか、という不安もあった。

のだったが。


◆休職1ヶ月目
予期に反し「明日からしばらく仕事しなくていいと保証されている!」という事実が私に活力と生命力を与えまくって、休職初日から溜まっていた家事を鬼のように片付け始めた。家事が溜まるのは自分が怠惰なせいなのだと思っていたが、原因の大部分は本当に心身ともに仕事が邪魔だったのだと悟る。仕事そのものを嫌いだと思ったことはなかっただけに衝撃的だった。
やる気がガンガンわいてくるので、なんとなくプログラミングを齧ってみたり、医者に指示された通り早寝早起きをして近所のラジオ体操に参加したり、毎日犬の散歩を1時間以上してみたりとアクティブに行動する。結構ハードな旅行にも行く。
5月という季節も良く、若葉や花の美しさを非常に新鮮に感じて楽しんでるうちに、なんかもう治ったような気になる。
ただし、ドラマや映画やスポーツ中継など先の見えない盛り上がり盛り下がりのある娯楽は一切見たくない。特に朝ドラは神経への敵。
また、孫氏や論語などの仕事に役立つ系良書は一切読みたくなくなっていた。孔子が上司の回し者に思えた。
そもそも、1時間集中して番組や書物につきあうことができなかった。
残してきた仕事で職場に迷惑をかけていないか、ちゃんと上司に迷惑がかかっているかがずっと気になっている。
5月終り頃、主治医に1ヶ月での復帰を相談するが、「無理は絶対にしてはいけない」と厳しく言い渡される。
友人に相談したところ、「まだ病気の状態なのだから正常に判断できていないはず。今は深く考えず、もうしばらく休んだら復帰のタイミングはおのずと自分でわかるはず」と諭され、もう1ヶ月の休職延長を決意する。


◆休職2ヶ月目
満1ヶ月過ぎたあたりで、本当にスイッチが切り替わったように、職場のことが全く気にならなくなった。自分が今ようやく真の休職に入ったことを知る
とたんに体調を崩しだす。
持病の胃腸の痙攣発作を鮭・ウナギ・クーラーで3度立て続けに起こし、2週間ほど絶食と粥の間を彷徨った。この間に4㎏減
たぶん慢性化した過敏性腸症候群だろうと以前からわかってはいたものの、きちんとした診断を得たことがなかった(過敏性~は除外診断になるため他の可能性を全て潰さなければ判定してもらえない)のでこの機会に徹底的に検査を受けることとする。
メンタルヘルスの初回や別途人間ドックで引っかかった項目の経過観察なども重なってこの2ヶ月で採血が4回目くらいになるのだったが、私の血管が取りづらさに定評のあるやつだったために針で刺されること自体は8回ほどにもなった
特に、見るからに新人なナースが左右の手の甲からの採血を立て続けに失敗したときは彼女のためにも自分のためにも心配になった。
6月終盤、ヤク中のごとく痣だらけの両腕と戻ってこない集中力を冷静に計り、もう1ヶ月休んでおかないと必ずや後悔することになるだろうと休職の延長を決意した。


◆休職3ヶ月目
朝ドラは相変わらず無理だが、中華ドラマを笑って楽しめるようになり、時間はかかったが史記1巻の読破に成功する。集中力が戻り始めた。
前月の検査結果が出てついに正式に過敏性腸症候群の診断を(歯切れ若干悪かったが)得る。
体調が戻るにつれて一度落ちたやる気も復活し、洗濯や掃除をし、散歩をし、少し時間を持て余すようになって「仕事」のない口寂しさのようなものを感じ始める。
クレヨン王国シリーズを1日に3冊ペースで読めるくらいに集中力が回復する。
ここが潮時だと感じ、復職を決意する。主治医も今度はおめでとうと言うように復職用診断書を出してくれた。
その翌日に風邪をひいて寝込む(コロナではない)。
復職打ち合わせの電話をくれた人事担当が咳き込む私の声にひるんでいるのを感じたが、とりあえず復帰の方向で話は進んでいくのだった。




・・・大体こんな感じで推移してきました。
この3ヵ月は人間の「回復」というものを身をもって体験できたと思います。
特に、ドラマなどの「刺激物」には一切触れたくないという状態ですね。その代わりに何を受け付けられるのかというと、それが料理番組や料理本だったというのはなんか勉強になった気がします。
自分が食べたいわけではないんですよ。
食べる人を見ることが心の滋養になっていくような感覚です。

私の場合は、過去にもこのブログで紹介した「世界の料理」シリーズ、あれが非常に良くって、この期間中はスカンジナビア料理の巻を読んでいたんですが、材料に1.6㎏の鮭一匹とかトナカイの腰肉なければ鹿の腰肉とか書かれてたらまあ、せっかく読んだんだから作らなきゃとかいう焦りは最初から芽生えもしないわけですよ。
この本は作るためのものではない。こういう物を食ってる人が世界にいることを知るための本よ。
だいぶこの本で癒されました。


あとは実際に復職してみてですね。
ここまではたぶん順調だったと思いますが、復職後どうなるか。
若干不安ですが、無理せずやっていきたいと思います。
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