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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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世界文学全集(研秀出版)のレ・ミゼラブルを読んでます。
全訳ではなく、「ユゴーが寄り道しすぎた部分を除外した」版だそうです。
具体的にどういうことかと言いますと、「全訳するとジャン・バルジャンが登場するまでにミリエル神父について100ページ語ることになる。確かに彼は大事な存在だが、いくらなんでもここまで語る必要は無い」だそうで、訳者さんグッジョブ。

お陰様でとても読みやすく面白く夢中になれます。
この版で通して読んで、さらに深く知りたくなったら全訳を読むこととします。

で。
読んでると自然と頭の中に登場人物が浮かんできます。レ・ミゼラブルの役者さんです。ミュージカルから抜擢された人もいれば映画から抜擢された人もいる。
ここで自然に浮かんだ役者さんが、つまり最高のキャスティングであろう。
ということで、ちょっと書いてみます。

ジャン・バルジャン =コルム・ウィルキンソン
ジャベール =フィリップ・クワスト

・・・あれだけラッセル・クロウを絶賛しといてこのザマは何だと言われるかもしれませんが、これは仕方ないだろ。
ていうかこの二役は10周年記念キャストと比べてやるなや、ヒューもラッセルも凄く良かったよ、ただ上記二人に勝つにはもう一度ジャン・バルジャンとジャベールになるために生まれ直すところからやらなきゃ無理だよ。

あと、小説ではジャベールにかなりお茶目な一面があり、これがラッセルの演じ方だと想像できない。それはラッセルの罪ではない、ミュージカル完全再現だとそんなお茶目さは絶対要らないので。
そのお茶目な状況をちょっと説明しますね。
まず、テナルディエと悪党一味がいますね。今丁度ジャン・バルジャンをぶっ殺そうとして監禁中です。
そこに警察が来たという情報が入りました。大慌てです。窓から逃げようということになります。
ですが、全員馬鹿なのでその一刻も争う状況の中、誰が一番最初に逃げるかくじ引きをしようという話になります
テナルディエだけが怒鳴ります。馬鹿かお前ら!?帽子にくじ入れて引くってか!?
そこで背後から声が。
「俺のでどうだ?」
振り向くとジャベールがを帽子を差し出しつつにっこり笑って立っていたのでした。・・・

この状況をフィリップ・クワストで想像して悶絶した私を誰が責められよう。
ファンテーヌの懇願に「そんな言い訳は20年毎日聞いてきた」と冷たく返す男がこんな冗談を。
ああくっそくっそくっそ!!

ジャン・バルジャンは原作で、とんでもなく脱獄スキルが高く、上記の監禁された状況でも悪党を数人殴り倒して抵抗、多勢に無勢で縛りあげられても手に鑢を隠し持ち、隙を見て縄を切断、熱したノミを奪って逆襲に転じる、というやんちゃっぷりです。
ヒュー・ジャックマンもできそうですが、彼がやるとレ・ミゼラブルが何か別の映画になってレーザービームとか飛んでしまう可能性があり、やはりコルム・ウィルキンソンくらい見た目とのギャップがあった方がクソ萌えるという結論になります。

次行きます。

マリウス =エディ・レッドメイン
コゼット =アマンダ・セイフライド

マリウスは完全に趣味の問題。10周年記念のマイケル・ボールはマリウスとして素晴らしい、素晴らしいよ、だけどいかんせん、コゼットとエポニーヌが彼に一目惚れするには少し太り過ぎだと思う。
エディのマリウスはハンサムだが鈍感で頼りないにも関わらず無謀、という絶妙さがリアルで良いと思います。
コゼットは、アマンダのクライマックスの演技が何気に凄い。死にゆくジャン・バルジャンの元に駆け付けた時のあの無邪気さ、そして父を亡くした時のあの泣き顔。ジャン・バルジャンが彼女を大切に育てた理由がそれだけでわかる気がしました。美しいです。

ただ、幼少期のコゼットは、小説中で醜さを描写する記述ががっつり描かれているため、10周年ミュージカルの子がはまります。映画の子は可愛すぎる。

エポニーヌ =10年前にロンドンで演じてた女優

・・・私が初めてレミゼのミュージカル見たときのね、役者がね、はまり過ぎてて動かせない。
レア・サロンガも素晴らしい、サマンサ・バークスも素晴らしい、のですが。

テナルディエ =小説の挿絵
そのかみさん =ジェニー・ギャロウェイ

小説のテナルディエは真面目に悪人なので、ミュージカルのイメージだと愛嬌があり過ぎ、はまらない。
むしろ法廷画家の下書きかと思うような殺伐とした挿絵が合ってる気がする。
ただ、その奥さんはそこまで悪人ではないが「モンスター」、と明記されているので、10周年の人ぴったりだと思う
個人的にはサシャ・バロン・コーエン(映画)のテナルディエ大好きです。馬鹿かつかっこよい。

ファンテーヌ =アン・ハサウェイ

これは、もう。
舞台の方の女優が聡明すぎるのかもしれない。小説のファンテーヌは、非常にはすっぱで、愚か。
遊び人に騙されて子を孕み、たまたま幸せそうに見えたからというだけでテナルディエ家にその子を預け、不用心過ぎて職を失い、見え透いた嘘に騙されて金を巻き上げられる女です。その上、気だけは強い。
アン・ハサウェイはそこによくはまると思います。知的な女優なのに、不思議なことです。


レミゼ良いね・・・やっぱり・・・・
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