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2007年1月8日設置
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あれですね、文庫版7巻読み直したんですけど、やばいですね聖闘士星矢。
やばい。なんでこんなに面白いの。なんでこんなにかっこいいの。

第5回のムウとシャカはそんな7巻、十二宮編クライマックスを議題にお届けいたします。
ここまで、「ただのイメージ型」「過去のしがらみ型」「原形をとどめない型」「名作パロディ型」と書いてきましたが、今回は弊サイトの初心に返ったタイプでいきたいと思います。
すなわち、「原作の矛盾を無理にでも埋める型」
ではどうぞ。


ムウ「シャカ。この機会に少々伺いたいことがあるのですが」
シャカ「大地に頭をこすりつけてこの私を拝め。そうすれば万に一つ答えてやっても良いかもしれん」
ムウ「ゴロ寝しながら聞いていいということですか?ご好意はありがたいですけれど、仲間とはいえさすがにそんな態度で人に物を尋ねるのは気が咎めます。このまま伺いましょう。シャカ、あなたは教皇の正体に気づいていたのですか?」
シャカ「ん?」
ムウ「あの時・・・・もう状況を説明するのが面倒なので手っ取り早く文庫のページで言いますが、7巻190ページにおいてあなたは私に、君は教皇の正体を見抜いているのではないか、と問いかけています。これはあなた自身もまた、教皇の正体を見抜いていたからこその質問でしょう」
シャカ「ああ、教皇の間でサガが一輝と闘って幻覚漬けにされていた頃の話か。確かに私はそんなことを言ったようだな」
ムウ「言っています。それに答えて私が、教皇は真の教皇ではなく別の人間が入れ替わっていたのだと言いました。その時、アルデバランとアイオリアとミロはむろん、驚愕していました。以降面倒なのでこの三人を三馬鹿と呼ばせていただきます。ここまではよろしいか」
シャカ「うむ」
ムウ「しかしですね、さらにそこから2ページ後、193ページにおいて、双児座の聖闘士が教皇になりすましていたと私が言ったとき、三馬鹿と一緒にあなたまでが驚愕してるんですよ。ということは、あなたは教皇が何者かとすりかわったことは知っていたけれどもそれがサガだとは思わなかった、ということになるのかと思いきや、さらに進んで222ページ、三馬鹿以上の汗を流しながら『し・・・しかしこの十三年間、サガが正体の教皇のからは一片の邪悪も感じられなかったのに・・・』完全に教皇を本物だと信じてました的な発言をしているのもあなただったりします。言葉とリアクションに一貫性が無さ過ぎて立ち位置が全くわからないんですよ。シャカ、一体この13年間、教皇をなんだと思っていたのですか」
シャカ「・・・・・。」
ムウ「答えてください」
シャカ「・・・・・。」
ムウ「シャカ。なぜ黙っているのですか」
シャカ話が長すぎて質問がよくわからなかったからだ。要するに何かね?美味いカレーの作り方が知りたいということかね?」
ムウ「・・・・最初から人の話をひとつも聞いてませんでしたと言いなさい。あなたは教皇がサガだと知っていたのか?尋ねているのはそれだけです」
シャカ「知らなかった」
ムウ「本当ですか?」
シャカ「信じる信じないは君の勝手だ。私は知らなかった」
ムウ「・・・なら、誰だと思っていたんです」
シャカ「決まっているだろう」
ムウ「・・・・・。わかりません」
シャカ「まったく君は・・・・全て私に言わせる気かね?」
ムウ「お願いします」
シャカ「私はサガが教皇に成りすましていたとは知らなかった。だが、真の教皇シオンが死んだことはわかっていた」
ムウ「・・・・・」
シャカ「教皇がスターヒルに登ったあの日・・・・私は朝から予感を覚えた。出かけようとしたら靴紐が切れ、修行中には黒猫が前を横切り、晩飯を食べていたら箸が折れた。それで私は知ったのだ、教皇は死んだと
ムウ「聞いていいですか。あなたの中の教皇はどれだけつまらない存在だったんでしょうか
シャカ「スターヒルから戻ってきた彼には邪心が無かった。一片の曇りもない清らかな小宇宙を身にまとっていた。私は思った、まるで昨日までと別人だ
ムウ別人ですから。あなたは教皇を・・・というかシオンを何だと・・・
シャカ「だから私は考えた。教皇に何があったのか。一夜にして小宇宙をここまで変じさせてしまうのはただ事ではない。考えて・・・・結果、やはり間違いなく彼は死んだのだと思った。シオンは死に、解脱し、不浄の体を捨てて魂のみで帰ってきたのだ
ムウ「・・・・・・・・・・・・」
シャカ「老いた体でスターヒルに登るなどという過酷なことをしたせいだろう。死因はそれで説明がついた。幽霊となってまで聖域に帰ってきたのはただアテナへの忠誠のため。私は黙っていようと思った。たとえどんな姿になっても、シオンは最期まで正義の聖闘士でありたいのだと、彼の心を理解できたから」
ムウ「いえ理解してませんよね何も。その状態はもう最期通り過ぎてますしね
シャカ「だが、死者が在り続けるのはやはり自然の理に反した行いだったのだ。教皇は次第によくない影響を周囲へ及ぼし始めた。この世に未練を残してとどまり続ける霊はいずれ悪霊に変じてゆくと、大体の霊能力漫画が言っている。私の目から見た教皇は間違いなく正義だったが、その正義に未練を残すゆえ、悪霊としての力を発揮するようになってしまったのだ。だから・・・・・・実はサガだったというオチには本当に驚いた
ムウ「オチとか言うのやめてくれませんか。あれがどんな結末だったとしてもあなたの壮大な出オチよりははるかにマシです。あなた一輝に教皇の命は助けてやって欲しいとか言っていませんでしたか。あれは何だったんですか!」
シャカ「無下に祓うなということに決まっているだろう。霊にも命は無いが有る
ムウ「シャカ・・・あなたという人は・・・・本当に殴りたい・・・・」
シャカ「サガでなければよかったのに」
ムウ「まだ言いますか!シオンが悪霊になってた方が良かったとでも!?」
シャカ「よほど良かったろう。死んだ後の悪行は名を汚さん。彼の生前を君が語るなら」
ムウ「!・・・・・・」
シャカ「サガを語れる者はもう誰もいなくなった。それが哀れだと、私は思う」

花も無く。光も無く。分け入る人の足跡も無く。
乾いた風と、か細い草に埋もれていくその墓の前で、シャカはほんのわずかに頭を下げるようにして言ったのだった。



・・・・・・シャカは、力の強さもさることながら、人としての軸の強さが何よりかっこいいキャラだと思う。
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