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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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クリスマス終わったのにいつまでやってんだという話ですが、引き続き蟹女神デート。
あれですから。今書いてる創作もクリスマスネタですから。これは年を越すね・・・10年前から何一つ成長していないね・・・・いいんだよ、サンタだって25日締切厳守とか本当は嫌だと思う、私は無理を言わない。サンタさんが来てくれるまではずっとクリスマスなのよ、そう思っていつまでも待っているわ!書けよ。

蟹女神です。

デートですからね。やっぱりディナーは欠かせないでしょう。
しかし予約してた店は代打に譲ってますから、蟹は急遽どっか探さなくてはならないわけです。
クリスマスで閉まってる店も多いし開いてたら満席だしで、やむなく顔が効いて多少は無理も通せる行きつけの店に連れていくしかないんですが、それがもう心の底から嫌だと。
なんでよりによってこいつ連れて行かなきゃなんないんだと。俺の店なのに。汚される。
みたいな感じで嫌嫌さを全面に出しながら女神をエスコートしてるといいなと思います。

女神「素敵なお店ですね」
蟹「・・・・・・・・・・・・」
女神「よく来るのですか?」
蟹「・・・・・・・・・・・・」
女神「混んでいるのにすぐテーブルを用意してくれましたね。さては常連ですね、そうでしょう?」
蟹「・・・・・ぐちゃぐちゃ言っとらんでさっさと注文しろや」

お勧めは何ですか?とか聞かれても、知らね、くらいしか答えません。
これ食べたことあります?にも、鼻を鳴らしただけです。
なのでアテナは店員に聞くことにしました。
愛らしい東洋の美少女につかまえられたウェイターはメロメロになって全部教えました。

女神「まあ、そんなお料理もあるのですか?メニューに載ってないのに?ぜひ試してみたいです、それを一つ!それから・・・・・」
「今の無し。注文はこれとこれとそれ。飲み物はこいつとそいつ。以上
女神「!蟹、いきなり出てきて何を・・・・・」
「以上」

裏メニューなんか絶対に食われたくないデスマスク。女神の抗議も無視して、結果的に自分のお勧めを注文しています。
負けです。

女神「・・・何をそんなに怒っているのですか。バッグ買わされたのがそんなに痛かったですか
「その言い回しはやめろ。・・・黄金は割と給料いいんで。そうでなけりゃ聖衣売っぱらう奴も出るんで。機嫌が悪いのは腹減ってるだけです」
女神「聖衣売っぱらいそうなのはあなたの他に誰が?
蟹「ああそうねー、俺ぐらいしかいませんねー。・・・本当に叩き売ってやろうかあの蟹型・・・」
女神「まだ仲直りしてないのですか自分の聖衣と」
蟹「うるせえよ」

そうこうしているうちに料理が運ばれてきました。
一口ごとにおいしいと喜んで食べるアテナと、仏頂面でつつく蟹。
対照的な二人ですが、思ったよりも量が多くてアテナが残してしまったりして蟹が黙って平らげてあげたら大変萌えます。
メインディッシュまで一通り終わって。

女神「・・・・・・・」
蟹「・・・・なんだよ」
女神「別に何も。まだ機嫌直りません?」
蟹「直りませんね。そっちがまずそのニヤついたツラをなんとかしろ」
女神「失礼な。私はただあたたかく微笑んでるだけ・・・・・」

ちゃーらっちゃらっ ちゃーらっちゃらっ ちゃーらっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃちゃ・・・・

女神「あら、携帯が」
蟹「・・・・切っとけよ。つうかその着メロ・・・」(ソルジャードリーム)
女神「誰から・・・・あ」
蟹「?」
女神「すみません、ちょっと失礼します」

急に真顔になってアテナは席をはずしました。
両手で音を押し包むようにして握った携帯の表示は「ハゲ」・・・辰巳です。

女神「もしもし?・・・辰巳ですか?どうしました?」
辰巳『・・・・お嬢様。お休み中に大変申し訳ありません。実は・・・・』

空気を読めない辰巳の話はグラード財団経営の会社がどうとかいう、とてつもなくめんどくさいものでした。

女神「あの・・・それは私が対応しなければならないようなことなのですか?いくらなんでも・・・・え、何ですか、暴力団排除条例?・・・ええ・・・・グラード財団の・・・聖闘士も・・・・『暴力』で『団』には違いない。ってそんな!」

思わず声を高くするアテナ。ああいけない、とすぐにひそめなおしましたが、心中穏やかではありません。
しかも電話向こうで語られる話の内容がどんどんエスカレートしていきます。

女神「はい?釈明会見!?何もそこまでしなくてもいいのではありませんか。週刊誌なんて放っておけば・・・なんですか、代表取締役がTwitterで失言した?知りませんよ、そんなの!だから煽り耐性の無い奴はコミュニケーションツールなんか使うなとあれほど!・・・・なんですか、なる早で臨時株主総会開きたいから帰ってきてください?何のために!!ちょっと待って下さい、とにかく私は」

帰りたくありません!
と、アテナが言いかけたその時でした。
肩越しに伸びてきた手が携帯を取り上げました。

女神「!」
蟹「もしもーし。あんたがタツミさん?どうも初めまして、蟹です」

目を丸くしてるアテナをつまらなそうに見下ろしながら、

蟹「あいにく、お嬢様はこっちで年越しするそうなんで。日本にお帰りにはなりません。残念でした、さようなら。・・・・あァ?うるせえよ、帰さねえっつってんだろ。てめえらのゴタゴタはてめえらでなんとかしろや。つうか13のガキ担ぎ出さなきゃ何もできねえようならとっとと潰れた方がいい。そう言っとけ。じゃあな」

ピッ。

・・・・・・・・・・・・・・

女神「・・・・・・・・・あの」
蟹「なにか?」
女神「・・・いえ」
蟹「デート中に他の男からの電話に出る。完全なマナー違反です。没収」

携帯の電源を落として自分のポケットにしまう蟹。アテナはそっと訊ねます。

女神「・・・デートですか?」
蟹「デートですよ」
女神「やきもちですか?」
蟹「いけませんか?」

・・・・・・・・・・・

蟹「・・・で、どうすんだ。一人で日本帰るのか?俺とお勧めデザート食うのか?」
女神「!食べます!」


不機嫌な蟹の袖を一生懸命つかんで席に戻るアテナは、年相応に可愛く見えるんじゃないかと思います。
甘い物は別腹です。
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