誤解が消えた徐庶と関銀屏は平和に飯を食ってるわけですが、その誤解に巻き込まれたままの関羽は気の毒です。
一体どういうことなのか。銀屏は徐庶を好いてると聞いたはずだが、実はそうでは無かったのか。
彼にできるのはそもそもの話の出所に確認しに行くことのみ。
関羽「関平よ。先ほど徐庶が来たのだが」
関平「徐庶殿が?」
関平だって驚きです。銀屏は徐庶殿を好きでは無かった?では拙者が双頭錘で殴られたのは何だったのだ?
関平「そ、そんな、拙者は確かに・・・」
関羽「だがわざわざ言いに来るほどの事だ。全てそなたの思い込みではなかったのか?」
関平の立場が。ますます微妙に。
誰か彼を助けてあげて・・・
関興「・・・兄上の思い込みでは無い、と思う」
関興!いたのか!
関興「以前農場当番の徐庶殿からもらった武器素材を、銀屏は今でも大切に持っている。甘寧殿からもらった鈴は無くしたのに」
甘寧ー!!何気にお前も銀屏いいなと思ったか!だよな!呉がいくら女多いっていったって、全員お手付きならいないも同然だもんな!
関羽「なんと、銀屏が!」
関興「だからきっと・・・ああ。帰って来た」
関平「!銀屏!」
この辺で銀屏が帰宅するんですよ。そして徐庶も一緒なんですよ。
銀屏は家まで送ってくれたんだと思って幸せですが、たぶん徐庶は関羽の誤解を解く義務があったから来ただけと思われる。
徐庶「関羽殿。えっと・・・申し訳ありません。先ほどの話、やはり撤回させてください。俺の勘違いでした。銀屏殿は、これからも俺が責任を持ってお連れします」
関羽「う、うむ・・・」
何が何だかわからないが、とりあえず髭を撫でながら頷いておく関羽。
たぶん、銀屏が徐庶の隣で、光輝かんばかりに「いいでしょ?父上!」という笑顔をしている。
ここで一言でも疑問や反論を口にすれば一生嫌われる。
お父さんの辛いところです。
結局、なんだかんだで誤解は全て解消され、今後も徐庶と銀屏がお出かけできることになったのでした。
徐庶「じゃあ銀屏殿、また明日」
銀屏「はい!」
・・・関家のその夜は、通常衣装1と2を並べて「ねえ父上兄上、どっちが可愛いかな!」とやる銀屏に振り回されて更けます。
そして翌朝。
行ってきまーす!とウッキウキ状態で銀屏は待ち合わせ場所(基地入り口)にかけて行くのでしょう。時間も大分前で走る必要なんか無いのにね。可愛いもんだぜまったく。
徐庶を待ってる間に髪の毛を直したりスカートの丈を気にしたりするんですよ。
なお、その様子を門番担当・郭嘉に観察されている。やべえ。なぜかエロい。
やがて徐庶が来ます。
徐庶「おはよう。早いね、銀屏」
銀屏「!徐庶ど・・・の・・・」
月英「おはようございます、銀屏殿」
なぜか月英同伴の徐庶。
銀屏「・・・あの・・・」
徐庶「あ、えっと、月英殿は知っているよね?孔明・・・諸葛亮の奥方なんだけど」
銀屏「はい。お会いしたことは何度か。でもなんで・・・」
徐庶「やっぱり、俺だけだと不安だろう。女性が一緒の方が君も気楽かと思ったんだ。俺も統率力が上がったから、二人ぐらいは連れていけるよ」
銀屏のおかげで上がった統率力を他の女につかう朴念仁・徐庶。
彼は頭のいい軍師だが、策を読むタイプであって人を読むタイプでは無かった。
昨日の「よろしく頼む」も「面倒をみる」も、普通によろしく頼んで面倒見る以外の何物でもなかった。それ以上でも以下でもなかった。酷過ぎる。
徐庶「月英殿、急に無理を言ってすまなかった。孔明には事情を話して許しを得たんだけど」
月英「いいえ、お役に立てるなら喜んで」
役に立つっていうかむしろ逆。
諸葛亮気づけよと思ったけど、そういえばあいつも人を読むのだけは苦手だったよ・・・!
銀屏「・・・・・・・・」
月英「よろしくお願いします、銀屏殿。何かお困りのことがあれば私にご相談くださいね」
あんたの存在が一番困る。
・・・とは言えない銀屏。いかん、またしても可哀想すぎる。
おい、誰かツッこみを!誰でもいいからこの状況にツッこんでください!
・・・は!郭嘉!
人を読むタイプの代表格がすぐそこにいるじゃないか!あいつは何してんだ!こっちを見ていないのか!?
郭嘉「(おや、これは面白い)」
楽しんで見ている!!
最悪だよお前!嬉しそうな顔してる場合か!法正ですら気を利かせたのになんで・・・
・・・って・・・もしかしてこれは・・・正史においてお前が袁紹の息子たちを討伐する際にとった策・・・
すぐに攻め込めば彼らを団結させてしまうが、逆に放っておけば勝手に仲間割れを始めるので、それから各個撃破すればよいという奴か!!
おいいいいいい!!仲間割れさせてから銀屏口説くつもりだこいつ!!
さすがエロ軍師!そうだよな!こんな可愛い子をお前が見逃すはずがなかった!!
徐庶「じゃあ行こうか」
待って!ちょっと待って!このまま行ったらだめだー!!