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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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張遼は、丁原から始まって董卓→呂布→曹操、と3度主君を変えた人で、どこでも大変重く用いられたそうですが、その理由がとてもよくわかるイベントが呂布伝の「強弓劈く」
袁術と劉備を呂布が和睦させるあのエピソードです。

寿春の戦いがひと段落して、両者のくだらない小競り合いにうんざりする呂布。
呂布「お前らも十分だろう。さあ、和睦しろ!」
袁術「何を馬鹿な!」
呂布「なら賭けろ!」
方天戟を地面にぶっ刺し、
呂布「今からあれを弓で射る。あたったら兵を引け!外れたらならば好きにしろ」
いくらお前でもあんな遠くのものなど射れまいと嘲笑する袁術。
袁術「よいだろう、その賭け、乗ってやろうぞ」
呂布「劉備、お前もいいな!」
頷く劉備。
間髪入れず画面外から弓を渡しに出て来る張遼。

タイミングが上手すぎる。

呂布も当たり前のように受け取ってますけど、なんですかね、普段から張遼はこんな感じなんでしょうか。そりゃ上司に好かれるわ。
袁術と劉備が言い合って、関羽と張飛が気色ばんで、呂布が彼らを怒鳴りつけてと現場がギャアスカ混乱する中、一人黙って呂布殿の弓を準備していたと思うと心が震えますよ。

そう言えば魏伝の白狼山でも似たような事があった。

袁紹の息子達を倒した戦の後、曹操、賈ク、張遼でしばし感慨にふけっていた時だ。
病に弱り切った郭嘉がよろめきでてきて。
郭嘉「終わったようですね・・・」
曹操「!」
賈ク「お、おいおい!」
曹操「無理をするな郭嘉!っ、誰か!馬を持て!」
張遼「はっ!」
と答えた時にはもう栗毛を引いてそこまで来ていた張遼。

恐ろしいほどの気の利きっぷり。

終わったようですね、の時にはまだ双鉞持ってたからね。そこから曹操と賈クが駆け寄ってくわずかの間ですよ、彼が「これは馬が必要になる」と判断して地面に双鉞投げるか刺すかして調達に走って行ってたらしいのは。
寄り添うのは郭嘉と絆の深い二人に任せ、外様の自分は手段に徹せん、みたいな感じだったんでしょうか。有能過ぎる。

つうか陳宮や賈クより張遼の方が気が利くってどうなんだ。合肥で小師橋を落としたのもこの気ぃ利かせ力の応用だったんじゃないのか。
もしかして、誰も気づいてないだけで実は武人より文官の方が合ってる可能性ありませんかね。
武人にしとくのがもったいないよこの嗅覚。

どこにいっても出世する人の真髄を見た気がしますね。・・・
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