さあアステリオン語りだ。
彼は今作で白銀聖闘士のマイベストに永遠に決定したと思います。
しかしそもそもは、牛の話をまず書き始めたんですね。今までほんと、うちのサイトで出番少なかったからね牛。
それに、ホテルの神父やるなら牛かなって思ったし。
そしたらですね、ホテルにアルデバランが到着したあたりで気づいたんですよ、ああこの話持たないなって。牛は自ら迫力あるボケをかましていくタイプではなかった。一般人と絡ませたら牛まで一般人になって終わる。そんな気が猛烈にした。
それでもう一人誰かいないかなあと思って、丁度今アルデバランをパスして連れてくホテルマン、こいつが誰かだったらなあと思って、アルデバランと面識無い奴だよねえと思って、振り向いたらアステリオンだったと。
そういうわけです。
白銀聖闘士、書こう書こう思ってどう扱っていいか掴めず今まで書けなかったのが、こんなにさらっと登場してくるとは・・・
アステリオンと言えばサトリの法ですよね。
でも、逆に言うと、それ以外の記憶があんまり無かったんですよね。まじすまん。
文庫でアステリオンのシーンを読み返しました。
すぐに思いました。
人の心を読むというヘビーな技を持つ割に随分しゃべる奴だなお前と。
仕方ない!仕方ないけど!それまで解説してたムウが直前に帰っちゃって、魔鈴の説明とモーゼスのナビを一人でやらなきゃ行けなかったから仕方ないけど!
でも、普通漫画のキャラで心読める奴ったら、もうちょっと自重しませんかね。
少なくともあんなでかい声では喋るまい。
いや、でもほんとにそうか?
漫画の世界はともかく、現実を想像してみよう、16歳で他人の心が読めたら超しゃべるわ。確かに。
聖闘士星矢ってこういうところがリアルよ。
しかし。しかし!
私はやっぱり聖闘士には信念があると思いたい。ただの高一男子ではない。
しゃべるからには彼なりの矜持があってしゃべっているに違いない。
よく考えろ。個々の聖闘士は己の能力を最大限操れるはずではないか。
もし「読める」という能力を最大限使おうと思ったら、やっぱり「しゃべる」を抜かすわけにはいかない。取得した情報も、使わなければ意味が無い。
問題はいつ、誰に、それをしゃべるかだ。
その一点が聖闘士と凡人を分けるのだ。たぶん。
アテナの聖闘士なんだから本来はアテナに喋るはずの能力だったはず・・・だが。
16歳のアステリオン。13年前は3歳。たぶんまだ聖闘士になって無い。
ということは、おそらく彼は、サガしか知らない。
・・・闇が見えた気がした。
同時に、牛話でさらっと出て来たのも、なんかわかった気がしました。
他の黄金聖闘士だったら、出てこなかったんだろうな。と。
そしてどんどん、アステリオンの世界にはまって行ったわけです。
(次回へ続く)