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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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一度は外で食べることを推奨しようかと思った蚕の蛹であるが、そうも言ってられなくなってきた。

なぜなら、干煸蚕蛹なる料理のレシピを翻訳サイトにかけたら、以下の文が現れたからである。

「蚕は優秀な自然食品で、タンパク質の含有量が極めて高く、一説では1個の蛹の栄養価が2個の鶏卵に相当します。体力消耗、病後、老人、出産後の女性等の栄養補給に適しています」


食べさせなきゃ。あいつらに。


まさに漢中だの白狼山だのでゼーハーしてる奴らの為にあるような食品じゃないか。蛹1個で鶏卵2個に相当って、マジかよ。普通に鶏卵食っとけと思わないこともないが、しかし時は三国時代、鶏より蚕の方がお手軽食材だったのかもしれない。戦ではしょっちゅう兵糧不足に陥ってるし、食える時にできるだけ栄養価の高い料理を食っといた方が良いに決まってる。
しかも「肝機能の回復に効果がある」とまで書いてあるぞ。これもう郭嘉の主食にしなきゃいけないんじゃないの。

というわけで。
レシピを訳して熟読してみました。

材料:蚕の蛹 250g、香菜 25g、紅唐辛子 小1個、葱・生姜・花椒・フェンネル・塩 全て適量

・・・調味料 が大雑把すぎやしないか。
蚕の蛹に対する「適量」ってどのくらいなんだ一体・・・

1、香菜はざく切りに、葱と生姜はみじん切りにします。

ふむふむ。

2、鍋にたっぷりの湯を沸かし、きれいに洗った蚕の蛹を入れてさっと2分茹で、掬います。

ほ、ほほう。扱ってる物が蛹でさえなければ、至って普通の調理方法だ。枝豆か何かのような家庭的な雰囲気がある。

*電子レンジで1分加熱するのでも代用できます。


電子レンジで。蛹を。


おい、雰囲気どころか完全に家庭の3分クッキングだぞ、蚕の蛹が一気に身近に迫って来た!
待って待って待って、まだそんなには近づいてこないで、ちょっと心の準備ができてない!

3、鍋に油を熱し、葱と生姜を炒めます。香りが立ったら唐辛子の千切りを加え、さらに蚕の蛹を投入してよくひっくり返しながら炒めます。

よくひっくり返しながら・・・
料理では当たり前の作業だが、虫をひっくり返すのだと考えると凄い抵抗を感じるのは私だけか・・・

4、強火で3分、蛹の中の水分までほどよく火が通ったら、塩、花椒の粉を振り入れ、最後に香菜を飾って出来上がりです。


出来上がりは上図参照。
蛹は全体的に黒く、腹の線だけが赤く仕上がるらしい。
う・・・

・この料理は香りが良く、また塩だけでも良い味が出るので、(食べるときに)他の調味料は要りません。


良い味が。蛹から。

それは・・・一体どういう・・・


注意:蛹が新鮮ではなく、異常な臭いがする場合は使用を避けてください。


どんな臭いだ。
つうかそもそも正常な蚕の蛹の臭いってどんなんだ。


備考:見た目を恐れて食べない人も多いですが、実際に食べてみれば本当に癖が無くて、上質のタンパク質がとろけるように味わえます。お勧めです。


やっぱり抵抗あるのかよ。


中国じゃよほど普通に食べられてるのかと思ったわ!
そうだよね!やっぱりこれ、虫だもんね!
安心したよ、外で食べて来てくださいって言っても許してもらえる気がしてきた。

以上、干煸蚕蛹の作り方でした。
翻訳はエキサイトと私の直感によるものですので、完全に正確ではたぶん無い。

参照サイト
http://www.meishij.net/

なお、脚気を患ってる人、魚介アレルギーを持つ人は食べてはいけないそうです。
この料理に限らず、レシピと共に食べ合わせの注意が細かく書いてあるあたりが、中国の料理文化を表しているようで面白いです。


・・・そして今気付いたんですが、もし仮にこのレシピを再現しようとした場合、一番ハードル高いのはたぶん「新鮮な蚕の蛹の入手」。
日本の通販サイトでは佃煮になったのしか出てこないようです。
そりゃそうか・・・

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