第六章 赤壁の戦い。
ここまで自業自得ながらずーっと曹操に追われる一方だった劉備。
しかし諸葛亮という天才軍師を手に入れ、運命は一変します。
長坂で謎の活躍により劉備を守りきった彼は、孫呉と共闘して曹操に当たることを提案。呉に使者を送りました。・・・
~イベントムービー~
暗い幕舎に諸葛亮が一人、入ってきます。
内には孫呉の軍師・周瑜と、魯粛の姿がありました。
あなたが劉備軍の軍師諸葛亮殿か、と厳しい顔つきで問う周瑜。
諸葛亮は動じず、そうですとも言わず、くいっと顎をあげて、「用件は既に送った書簡の通り・・・」と中々可愛くない返事をします。
あまりに可愛げが無かったせいでしょうか、魯粛がとっさに「ああ硬い硬い、共に戦おうという話をするのに(笑)」と場の空気をいったん和ませました。
既に書簡に目を通していた周瑜は、協力して曹操を倒すというその内容に一応理解は示しました。しかし鋭く切り込みます。「それだけではあるまい」。
周瑜「例えば我ら孫呉と違って劉備殿には寄って立つ地が無い。それがあなたの狙いなのでは?」
諸葛亮「・・・・・」
諸葛亮、斜め上を向いたままガン無視。
「まあまあ。全てを語るなど無理なこと」。魯粛がもういったん場の空気を和ませました。
なぜ、劉備軍はこうどいつもこいつも礼儀を知らないのか。
自分ら思いっくそ弱小だってことわかってるのかー!?
結局、共闘は我らにも利のある話だと周瑜が割り切ったことで、同盟は無事に締結されることとなりました。
周瑜「決戦の地は、赤壁!我らの知勇をもって曹操の大船団を沈めるのだ!」
・・・その後、決戦の地の祈祷所から空を見上げ、ひとりごちる諸葛亮。
諸葛亮「孫権軍・大都督、周瑜・・・この一時の盟の意味、どこまで読まれているか・・・」
すぐに破棄する気満々だよこの人。
早ぇよ。まだ戦闘始ってもいないのに。せめて終わるまでは思っていても口に出すなよ。
つうか劉備に仁の天下を目指せとかなんとか言ったのはあんたじゃ無かったか。仁って何かね。
諸葛亮「いえ、今はこれが唯一にして最善の道。全てはこの一戦の勝利から始まるのです」
戦闘開始です。
選択キャラクターは、劉備・趙雲・諸葛亮から、諸葛亮。
まずはこの人がどういう人間なんだかをはっきりさせなければならない。仲間になってこの方、そこはかとなく怪しいところしか見ていないが、操作してみれば色々赤裸々になるだろう。
さあ、行くぞ!この一大決戦、まずは何をするのか孔明よ!
諸葛亮「私の祈祷、ホウ統の連環の計、孫呉の火計船を束ねて策を完成させます」
クソ怪しい。
あんたの役割だけ何かが違う。
魏の赤壁ステージやった時、孔明だけ変なとこから出て来たと思ったんだよ。そうか祈祷所だったか。そういえば祈って東南の風を吹かせるんだったよ、孔明。
諸葛亮「祈祷には集中を要します。祈祷所周辺の敵を打ち払いましょう」
言ってる事が怪しい教祖以外の何物でもないよ。張角以上だよ。
ていうか、郭嘉は言ってたよね、この季節は一時だけ東南の風が吹く、って。
祈祷は本当に必要なのか。仮に風が吹いたとしてそれは本当に祈祷のおかげなのか。
色々疑問はありますが、周辺の敵を一掃します。
すると劉備が駆けつけてくれたので、「祭壇に敵を入れないで下さい」と言い残して自分は祈祷所に籠ります。
主従はどっちだ!
籠ってる間は何もすることが無くて退屈です。
なので素振りで孔明のアクションをチェック。しゃっ!しゃっ!しゃっ!
ビシャッ!スバビシャーン!(稲妻)
ビーム!ビーム!!変な球体召喚してバーン!!!
うん。人間じゃないね。
使えばどういう人間かわかるかと思ったけど、そもそもがね。違ったね。
徐庶が言ってた「俺は君にはなれないよ」の意味がよくわかったわ。なれるわけないわ。
ジャンプチャージに至ってはもう魔王にしか見えないし、EX攻撃が紫色っていうのも蜀にあるまじき色だし、覚醒状態だと宙に浮いたまま平行移動するし。
すごい格好いいけど何かが致命的におかしい。
そうこうしているうちに祈祷完了。東南の風が吹きます。
が、火計の方が難航している模様。ホウ統に何かあったのか、といぶかしく思ったその時。
伝令「報告!祈祷所に敵が接近しています!」
そして外から梯子を登って現れたのは!
司馬懿「徐庶が言っていた諸葛亮とは貴様か」
司馬懿ぃーーーーーー!!!!(歓喜)
司馬懿だー!司馬懿が来たー!梯子を登って!
寂しかったよ寂しかったよ今回お前魏にいないんだもん!高笑い全然聞けてないよ!
まずは挨拶代りにビームをくらえ!
司馬懿、ビームを食らってすっとばされ、登ってきたところから再び落ちる。
諸葛亮「司馬仲達・・・並々ならぬ才気の持ち主ですね」
本気で言っているのか諸葛亮。
こまかすぎて伝わらない選手権のサイレント落下みたいに落ちて行ったんだぞ。
って、おお!また梯子登って来た!
どうしてこの人こんなに面白いんだろう・・・倒すのもったいないわぁ・・・
撃破すると司馬懿はなんだか堂々と撤退していきました。
諸葛亮「鮮やかな引き際ですね・・・司馬仲達、覚えておきましょう」。
鮮やかなのは引き際よりも落ち際だったと思うよ。うん。
司馬懿が徐庶の名前を口に出したので、ますます火計が心配になってきました。やはりホウ統に何かあったのかもしれません。
ということで、敵の小船を奪取し、火計の様子を見に行ってみることに。
行ってみればホウ統は張遼に刻まれている最中でした。
ああ、そりゃ無理だわ。よく生きてたねホウ統。
張遼を撃破。
ホウ統「なんでか徐庶が曹操軍にいてねえ。連環の計、大事なところを外されちまったよ」
諸葛亮「わかりました。徐庶を退け、連環の計を完成させます」
やめて。そっとしといてあげて。
ようやく就職できたんだよ!もしかしたらこの戦に内定かかってるのかもしれない!
お前らに少しでも慈悲の心があるのなら、徐庶には一切触れないでおいてやれ!頼む!
ミッション:徐庶を撃破せよ!
嗚呼。
当の徐庶は、出会うやいなや謝ってきました。すまない、今の俺は曹操軍の将だ、と。
いいんだよ謝らなくて。あの時お前を無視したうちのボンクラが悪いんだから。
諸葛亮「徐庶、あなたにも事情があるのでしょう」
わかってるなら引いてやれ。孔明。
諸葛亮「ですが、ここは進ませてもらいます」
すごいよねこの人達。どんな状況の誰を相手にしてても自分の我だけは絶対に通すよね。神経の図太さなら三国無双待ったなしだよ劉備軍。
撃破された徐庶は「俺は未熟だ・・・」とまたしても落ち込みながら去って行きました。
そんな彼を一瞥もせず「ではこの船を繋ぎましょう。連環の計は完成です」と自分の仕事にいそしむ孔明。
もうこれいじめだろほとんど。
火計船がつっこみ、船団は大炎上。
「計算どおりです」と諸葛亮もにっこり。
あとは曹操を倒すだけです。
曹丕「フン、たまには親孝行などもよかろう。この私がいる限り、父のもとへは行かせん!」
やべーよ曹丕が可愛いよ。ちょっとお父さん聞きましたか今のあなたの息子の台詞!
なお、撃破すると「・・・ままならぬものよ」と大変悲しげに撤退します。
これで親子仲にひびが入ったらどうするんだよ・・・頼むよ・・・
と、ここでもうあと一歩まで迫っていたはずの曹操が小船で脱出。
急いで後を追ったものの、再び助けに現れた張遼に後を任せて瞬く間に撤退してしまいました。
あらららら。
・・・張遼の「殿、ここは私に任せてお逃げを!」が思いやりこもっててすごい好き。
諸葛亮「曹操の撤退路には手を打ってあります。今は目の前の敵に集中しましょう」
それに比べてあんたの物言いの冷たさよ。
孔明が仲間になったらもう少し地に足のついた感じになるかと思っていたが、むしろますます危険度が増した気がするよ。大丈夫か蜀(仮)。
劉備「そういえば徐庶はどうしたのだろう・・・無事でいると良いのだが・・・」
おお!劉備が徐庶の心配をしとる!さすがの朴念仁も諸葛亮が恐くなってきたか!徐庶が恋しくなってきたか!
・・・と思ったけど、いや、なんか違うなこの心配の仕方は。
これ徐庶を仲間として見てるっていうより、むしろ民の一部として看做し始めただろ。
劉備、お前さあ・・・
孔明「彼は自分からは逃げようとしないはず。きっとまだ船上に残っているでしょう」
助けてやって!!
死ぬ!死ぬ!徐庶死んじゃう!火の海だから!最悪だから!
ちょっと、早く張遼倒して引き返すよ!しゃしゃしゃビーム!!
・・・ところがですね。
張遼を倒したらステージが終了してしまったんですよ。
そしてイベントが始まりましてね。
見渡す限りの船団が、真っ赤に燃えあがっていたんです。
徐庶・・・(血涙)
ああ・・・ああ・・・
あんな、あんな可哀想な目にあわせまくった挙句、最期がこんな・・・
酷いよ、酷いよ。徐庶も可哀想だし、この光景を見る限り犠牲者の数がきっと大変な事になってるよ・・・
ああ・・・なんて悲しい・・・
諸葛亮「この炎こそが、劉備殿の行く道を照らす篝火です」
諸葛亮。お前・・・(戦慄)
恐ぇぇぇええええええええ!!!!
策が成功して喜んでるとかそんな可愛いレベルじゃねえ!この凄惨な光景を目の当たりにして希望の光みたいに言う、その価値観が恐すぎる!
さすが元祖・軍師だよ!郭嘉が不良、法正がヤクザなら、この人は暗黒大魔王ぐらいのもんだよ!!黒いなんてもんじゃない、何もかも吸い込むブラックホール!!
その後は、孫尚香と劉備がいい雰囲気になってる後ろで趙雲が一生懸命顔を横に向けて存在を消そうとしている微笑ましいカットが入りますが、孔明の暗黒っぷりに震えが止まらないので囃す気力もありません。
なんてことだ・・・なんてことだ・・・
茫然としつつ、赤壁の戦い、終了です。
・・・蜀ストーリーだったら喜べると思ってたのにこのステージ・・・