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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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第十二章 街亭の戦い。馬謖オンザマウンテン。

山頂に布陣して絶対絶命に陥った馬謖を救うステージです。
・・・馬謖も後世こんなに語り継がれるとは思っていなかっただろう。彼の何が人の心を打つのか。それはたぶん、高いところに登って降りられなくなった、というこの失敗の異常なまでの親近感・・・

さて。
陣中は重い雰囲気に満ちています。馬謖を救う事はできるのか。追ってくる魏軍から逃れることができるのか。仮に馬謖を救い出したとしても、軍規に照らせば厳罰は免れません。
陣にいるめぼしい武将は関興と張苞、月英、それに諸葛亮。選択キャラは姜維です。
「諸葛亮の弟子である馬謖は姜維が来てから焦っていた」という、元をたどればお前のせいみたいな事を兵士に言われて、姜維もなかなか辛いです。こないだ天水で散々自分のせいにされたのに、ここでもまたそういう感じです。ああ、人なんかどこの国でも同じなんだ。

しかし誰より辛そうなのは諸葛亮でした。

諸葛亮「山頂に布陣したのは馬謖の不明。そして彼に任せたのは私の不明。兵士に罪はありません。・・・恥を忍んでお願いします。どうか一人でも多くの兵を救ってください」
 
丞相・・・!あなたはそんなに兵のことを思って・・・!
この誠実な物言いに裏は無いと信じたい。どうせ泣きながら馬謖斬るんだろとか、今はちょっと考えたくない。
この姜維、丞相のために兵も馬謖もきっと救って見せます!

目標は馬謖軍の救出と、街亭からの撤退。山頂へ続く街道の多くは敵に奪われており、唯一残った東側の道から進軍します。

諸葛亮「奪われていない道には罠があると見て良いでしょう。慎重に進んでください」
姜維「わかりました丞相!御忠告、感謝します!」

・・・姜維、すっかり諸葛亮の虜になったのね。何が仁だ!と怒鳴り返していた頃が懐かしい。

丞相の言うとおり、東の道では伏兵が出てきました。しかしそれとわかっていれば脅威ではありません。速攻撃破します。両刃槍は本当に使いやすいわあ。

このステージは敵がザクザク出てきて爽快です。一方、ツッコミどころはあまりありません。
プレイヤーの関心はただ一点に絞られます。すなわち、

馬謖は助かるのか否か。

山から下ろすまでは良いよ。問題はその後よ。諸葛亮はどう出るんだ・・・これ史実ルートだしやっぱり処断されるのか・・・?

だが張苞と関興を見て欲しい。馬謖を助けるためにあんなに頑張っている。彼らはできると信じてるんだ、陣中でも言ってたよ、趙雲先生がこちらに向かってるから大丈夫だと。若い者達の純粋な気持ちを踏みにじって良いものだろうか。
 しかし教頭という存在は、青春漫画なんかだと大体踏みにじる担当になっているしな・・・うーむ、読めない。
 
は!分断された馬謖軍の将達が助けを求めている!
よし、待ってろ、もしかしてお前達が全員助かれば馬謖も助かるかも知れん!

頑張る姜維。敵将を次々撃破し、窮地に陥っていた将3人を救いだしました。
勝鬨は天高く轟き、山頂で一人残されている馬謖にも届きます。

馬謖「なんと、皆、私を救うために・・・?ならば、生き恥を晒してでも生き延びねば!」
 
馬謖、奮戦!

姜維「過ちは罪。しかし人は過ちを犯すものだ。馬謖殿のあの奮戦、報いられないものか・・・」

思い悩む姜維。偉い、偉いよこの子。お前がそんなに思っているなら馬謖はきっと助かるよ・・・!
張苞も関興も一途だし、代休の先生(月英)も夫の部下の失敗に心を痛めて一生懸命だし、今回のメンバーは本当に良い人揃いです。ここまで蜀ストーリーをやってきて、今初めて仁のなんたるかを見た気がする。

というわけで張コウ、そこの馬謖は返してもらうぞ!

馬謖「助けに来てくれたのか・・・このような過ちを犯してしまった私を・・・」
姜維「さあ、馬謖殿。一緒に本陣へ戻ろう。丞相があなたを待っておられる」

やべーよ姜維がナウシカに見える。
傷ついた虫に対して森へ帰ろう言ってるみたいに聞こえる。

伝令「伝令!魏軍本隊が到着しました!率いているのは司馬懿のもよう!」

クロトワ来た!

 司馬懿「愛弟子が、このような無様を晒すとはな。諸葛亮の程度も知れるというものだ」
 
すんごい嬉しそうだよ。あいつ昔は孔明を意識しすぎて汲々した男だったのに、今は何か子育てに成功した男の余裕を感じる。
4から来た私にとっては、お前が巨乳の嫁さんもらって二児の父に落ちついていることが何よりのIFだったわ。たとえ史実でもIFだったわ。

彼らを相手にする余力はありません。敵軍のいない北の道を回って退却を図ります。マップで見る限りその道は大体赤いんですが、それは敵ではないとしたようです。
道に入ってすぐ巨大な岩が転がってきました。大丈夫です。指揮する将がいるだけで、敵ではないんです。

伝令「伝令!味方部隊が到着!本陣東砦にて、敵進軍を阻止するとのこと!」
趙雲「この本陣は趙子龍が死守する!皆、撤退を急げ!!」

先生来たああああ!!

もう大丈夫だ!先生が守ってくれる!きっとPTAなんかに負けない!
さあ、急ぐぞ!っと馬謖、先へ行くのはいいがあんまり皆から離れるのも危な・・・
あ。閉じ込められた。
 
伝令「伝令!馬謖様が閉じ込められた模様!」

・・・馬謖・・・
いいか皆、このことは丞相には伏せるぞ。助かる者も助からなくなる。速やかにあいつを助け出し、何事も無かった事にするんだ。
まず、目撃者であるそこの門番は消す。
そして中から出て来た郭淮も消す。良かった比較的胡散臭いキャラで。たとえ郭淮が馬謖を閉じ込めたと主張しても、シラを切るこちらの面子の方が信憑性は高かろう。
やれやれ・・・

馬謖「ご助成下さるか!この借りは、策にてお返ししますぞ!


いやお前の策はいらない。


この経緯この状況で何を言っているんだお前は。たとえモブ将でも言っていいテンプレと悪いテンプレがあるだろう。本当に反省しているのか。
大体、まだ命が助かるって決まったわけじゃねーぞ!魏軍よりよっぽど怖い人が本陣にいるんだからな!

よし、郭淮も倒した。本陣へ急ごう。
と思ったらまた伏兵出て来た。なんなの?そんなに馬謖が欲しいの?
しかし絶対に渡さん。馬謖に関しては誰もが皆思っているんだ、1回失敗したくらいで何も殺す事なかったろうにと。いくら軍規があったからって愛弟子をな。高いところに登って降りられなくなったくらいでな。
とにかく、被害も最小限に食い止めたし張コウも倒した。馬謖を本陣に帰し、丞相には直談判する!
馬謖の命は必ず拾って見せる!
伏兵ども、そこを退けい!!

と、薙ぎ払ったその時でした。



趙雲「活路も見出せず・・・破れてしまうのか・・・っ」苦戦)



この瞬間、私は馬謖を捨てた。



誰か馬ァーーー!!!
趙雲が趙雲が趙雲が死んでしまう!!!!
おっま馬謖ふざけんなよ!!丞相との落とし前は自分でつけろ!!そもそもお前が山頂に布陣なんかするのが悪いんだろうが!!死ね!!

馬に飛び乗り何もかもを放り出し、本陣の東へ全力急行。
うわああああ司馬親子に夏侯覇まで!無双武将4人に囲まれて戦ってたのか趙雲!
すまなかった、マジすまなかった、今すぐ覚醒してこいつら全員葬っ・・・

突然イベント開始。


本陣に、馬謖が駆けこんできます。
それを静かに迎えたのは諸葛亮。彼を目にした馬謖は膝から崩れ落ち、地面にうずくまるようにして、この大敗は全て自分のせいだと・・・
・・・言うのはいいんだけど、趙雲は・・・?無事なの・・・?

諸葛亮「あなたを任じたのはこの私。ならばこそ、私も・・・」
馬謖「なりません!信賞必罰、心得ております。どうか公正なる裁きを・・・!」

ねえ趙雲・・・

月英「孔明様!」
関興「この戦、張コウを退けました。奴が馬謖に気を取られたからできたことです」
張苞「ならそれは、馬謖の手柄ってことですよね!あれだ、信賞必罰の、賞のほう!」
姜維「それは詭弁だ。・・・しかし、仁には反しない。そうではありませんか?丞相」

この場には大事な人が欠けている。
そうではありませんか丞相。


趙雲は!!!趙雲はどうなったんだああああ!!
ちなみに趙雲の享年がだいたいこの街亭の直後だった気がするんですが!馬謖のことは後でもいいんじゃないでしょうか!結局趙雲になにかあったら追加で馬謖にどでかい罰が行くんじゃないでしょうか!

諸葛亮は深々と一同に頭を下げました。
穏やかな表情で愛弟子に手を差し出した彼は、いつもの静かな佇まいを決して崩す事は無かったけれど、感極まって言葉を失っているようにも思えました。

・・・いい話だ。いい人達だ。

だから誰か思い出して趙雲の事を。

このステージは敵ボス撃破ではなく、馬謖の本陣帰着で終了なんですね。なのでその後趙雲がどうなったかは誰も知らない。
・・・仁が何だか、またしてもわからなくなったよ。

趙雲ーーー!!;
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