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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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ワタゲナラタケ大佐。またの名をヤワナラタケ。
和名別名ともに物柔らかであるが、2003年までは彼こそが「世界最大の生物」であった。

少し前にエロい画像にて紹介した通り、キノコは菌糸が本体である。
1992年、米国ミシガン州で発見されたワタゲナラタケの菌は、1個体で面積15ヘクタール(=15万㎡)、総重量100t、推定年齢1500歳という巨大な物であった。
ちなみに、世界最大の動物・シロナガスクジラで最大34m、世界最大の植物・セコイアで最大115.5mである。桁が違う。

病原性が弱いと言われていたり強いと言われていたり、評価の定まらない菌である。
彼は生きている木を枯死させるまではいかない、という研究結果もあれば、ヨーロッパでアーモンド林をボロボロにしたなどという報告もあるらしい。土地によって彼の牙を向く度は違う。

ただ、人工林を好む事は確からしく、他のナラタケによって被害を受けた桜林などで、実はそのナラタケより広範囲に彼が潜伏していたケースが複数報告されている。
表立った戦闘は下士官にやらせておき、裏で菌糸を引き戦局を操る。ワタゲナラタケのやりそうなことである。

また、彼は持久戦に強く、わずか20cmの桜の枝に少なくとも4年は潜伏できるという資料がある。
何と言っても1500歳。彼にとっては4年の歳月などまさに一瞬なのだろう。待っていれば樹木はそのうち枝の先や樹の肌から死んでいくのだ。そして死んだところから食えばいいのだ。
弱っていく樹木にゆるやかにトドメを刺すキノコ。それがワタゲナラタケ大佐である。

なお、味評価は「ナラタケの中では美味しくない」。
食えない爺である。
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