2007年1月8日設置
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ならたけ にボコられたタマウラベニタケ。
*ナラタケ総称とナラタケ曹長が紛らわしいので、総称を平仮名表記することにしました。
樹木に寄生しともすれば枯死させる ならたけ ですが、彼らの犠牲は木だけでは無かった。
なんと罪も無いキノコにまで寄生し、ひどいめに合わせるという。
その犠牲者がイッポンシメジ科のキノコ、タマウラベニタケである。
彼は本来いかにもキノコらしい傘と柄のあるハラタケ型のきれいな姿なのだが、ならたけに寄生されると奇形化し、ボコボコした丸い団子の塊のようになってしまう。
2000年5月の記録によれば、ワタゲナラタケ、クロゲナラタケ、コバリナラタケ、キツブナラタケによる寄生が知られているとあった。
ボコボコが集まってくっついて溶岩状になった姿は、ならたけ贔屓の私ですらややドン引いたほどグロかった。ならたけ・・・お前ら・・・
タマウラベニタケの名前は、その団子というか「玉」の形状からつけられたものである。思わずタマウラ・ベニタケで切りたくなるが、タマ・ウラベニタケである。注意。
正しい幼菌か何かと誤解されて名前につけられたくらいなので、彼は発見されるたび、いつもボコられた状態でいるわけだ。なんで彼ばっかり。
ならたけは本当に正義の軍隊なのであろうか。おなじキノコまでこんな目に合わせるとはいくらなんでも酷くはないか。
もしかしたら森を守るための仕方のない犠牲なのかもしれないが・・・・しかしタマウラベニタケ、可哀想に・・・・
・・・・と、思われていたのだが。
近年の研究により、寄生されているのはならたけの方であり、タマウラベニタケだと思われていた奇形も、実は彼に侵されたならたけのなれの果てだったことが判明。
お前怖すぎだろうタマウラベニタケ。
ならたけどころではない完璧なキノコへの寄生菌で、ならたけの犠牲者のフリをしながらならたけを食っていたのである。こんな邪悪なキノコがいていいのか。
コロシテ・・・コロシテ・・・というならたけの呻きが聞こえてきそうである。
しかもそうすると何か?お前のその名前は結局お前自身の姿ではなく、お前の犠牲者の姿からつけられた名前だったということか?
どこの蟹座のデスマスクだよ。
キノコと聖闘士がとんでもないところでシンクロしたよ。なんでだよ。全ては蟹に通じる呪いでもかかっているのか私に。
植樹を滅ぼされナラタケに対し悪いイメージを持っていた人間は、樹にあんなことするならキノコにだってこんなことぐらいするだろう、とばかりならたけ側が加害者であると誤認してしまっていた。先入観というものがいかに恐ろしいかを本件は教えてくれる。
だがしかし、人類も愚か者ばかりではない。
山歩きを旨とする方の中には、実際に目で見たタマウラベニタケとナラタケの菌糸のあり方に違和感を覚え、「・・・ナラタケがタマウラベニタケに寄生していると言われているが、実は逆ではないかと私は疑っている」などブログに書き残した慧眼の士もおられた。
バイオハザードの日記か何かのようで、書き手の身を案じずにはいられない。
その一方で、ならたけを侵害するタマウラベニタケを見て、「こいつを上手く利用すればナラタケ病への抑止になるかもしれない」というキノコ研究者の記述もあった。
なんだかとても人類滅亡フラグの匂いがする。
大丈夫?ほんとに大丈夫?人間は本当にこんな邪悪なキノコを操れるの?
いやちょっと気になってるんですけどね、前述の通り、2000年5月の資料ではタマウラベニタケに寄生する(と見せかけて寄生されている)ならたけは、ワタゲナラタケ、クロゲナラタケ、コバリナラタケ、キツブナラタケなんですよ。
病原性の強いナラタケとナラタケモドキにはタマウラベニタケとの関係が記載されていないんです。
ということはですよ・・・・
もしかしたら、タマウラベニタケは病原性の強いならたけには寄生が難しいっていうことかもしれないじゃないですか。
で、さらにもしかしたら、タマウラベニタケに寄生されたくないがためにナラタケが病原性を強めた可能性もあるじゃないですか。
敵の敵は味方では無い。
タマウラベニタケによって色んな意味で操られているんじゃないのか、ならたけ。
そんな恐ろしいキノコを人間が手中に収めようとしても、はたして上手く行くのだろうか。タマウラベニタケが暴走して人類に寄生する事故とか起きないか。
心配でならない。
なお、タマウラベニタケにしろ ならたけ にしろ可食キノコなので、どっちがどうでも人間的には美味しく食べられる。
奇形になったのも、食感が変わっていてオツだと言う。
まあ・・・美味しいならいいか。別に。
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