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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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カエンタケ、オーストラリアで発見された記念!

これまで日本や韓国が主な生息域だと目されていたカエンタケが、このほどなんと豪州ケアンズ近郊で、森に入ってキノコの写真を撮り続ける自称キノコマニアにより発見されました。

発見者レイ・パーマー氏「この辺の森でキノコを撮り続けてる奴他にはいない!まだまだ発見があるはずだ!」

カエンタケの生息域も世界に広がりましたが、キノコに頭をやられた人間も世界中にいるということが証明された気がします。
パーマーさんマジリスペクトです。

キノコ界は結構手つかずなところがあるんですよね。
食用キノコは突っ込んで研究されても、アンタッチャブルかつレアな毒キノコはわざわざ探しに行かないという。普通の人はね。

日本でもカエンタケが毒キノコだと断定されたのは割と最近のこと。
彼がオーストラリアにも日本にもいるということは、きっと見つかってないだけで他の環太平洋域の島々にもいるのではないでしょうか。

フィジーとか

トンガとか

サモアとか

ニュージーランドとか!


カエンタケよ、お前もしかしてラグビーW杯便乗デビューか。
意外とミーハーだったのか実は。


まあそんなわけで、着物をアボリジニアート柄にしてみました。本当のアボリジニアートはもっときちぃぃぃっとしてて精密なんですけどね。あのアートをみると、アボリジニという民族は非常に忍耐強く理論的で哲学的でもあったのだろうと思います。なんもない私が描くからこんなヘロヘロな柄に。
数年前にケアンズに行った際、アボリジニアートのクッションカバーを買ったんです。凄く素敵で気に入ってます。あの時すぐそばにカエンタケはいたのね。
お隣ニュージーランドのマオリ族はタトゥーの文化ですが、アボリジニにはタトゥー文化は無いそうで、すぐ近くなのに不思議ですね。

あと、昆虫食文化。
アボリジニは色んな虫を食べていて、私の愛する世界昆虫食大全でも「オーストラリア」は結構なページ数割かれています。
何と言ってもこの本の著者は虫を食う人間こそが正義だと思っていますから、「アボリジニが実に豊かな昆虫食生活をしていところ物のわからぬ白人が接触してきたせいでまともな食文化が侵害され彼らの健康に大変な害が生じてしまった」と、西欧の酷い侵略を批判するにしても独自すぎる角度から苦言を呈しています。

アボリジニの食用昆虫ベストスリーは、ウィチェティ・グラブ、ミツツボアリ、ボゴングガ

ウィチェティ・グラブは写真で見ると蚕に似ていますね。
生で食べるとクリームのようで、ローストすると焼き豚の皮煎り卵骨髄に似てナッツの風味がするとのこと。
焼くだけでそんな複雑な味に変わるの?どういうことだよ。

ミツツボアリはお腹にたくさん蜜を貯め込む蟻です。これはちょっと、本当にツボみたいになって見た目に蜜が詰まっているのがわかるので、食べたくなる気持ちがわかります。
蟻を食べると言うより、蜜を口に絞って楽しむそうです。たくさん食べた後は水を飲まないと中毒するとのこと。料理やお菓子作りの味付けにも使います。

ボゴングガは、蛾です。時に大発生して都市の生活を妨げる事もあるといいます。
アボリジニはこれをたき火で燻して大量に捕獲し、砂の中で焼きます。この時、ボゴングガを決して焦がしてはいけない、焦がしたら大嵐が起きると信じられているそうです。
焼いた蛾はそのまま食べもするし、器に入れて突いてペースト状にし、燻製にして食べる事もあります。
で、この蛾を食べると、アボリジニは最初はひどく吐いて衰弱します。が、そのうち慣れてたくさん食べて太れるようになると。
こうした記述を読むにつけ、本当この本買って良かったと思いますね。
食って吐いて衰弱するような物は食べるのを避けるはずだと私は安易に考えてしまいますが、そうではない世界が確かにあるのです。
あと、このボゴングガはカラスの好物でもあるそうで、蛾を食べに来たカラスをアボリジニが捕まえて食べたりもするそうです。熊もこの蛾が好きなんですって。食って吐いて衰弱する食べ物なのになぜそんなに愛されているのか。
味は焼き栗に似ているそうです。

その他にも色んな虫を食べてます。
ベストスリーに続いてはバッタ目、シロアリ目、シラミ目、カメムシ目、甲虫目、チョウ目、ハチ目について詳細に語られ、それでもまだ全然語り足りないとばかりにトドメの一覧表が掲載されています。著者はオーストラリア大好きですねこれ。

この昆虫食は、特に豪州内陸部の過酷な環境で植物から満足に栄養を取れなかった人々が生きていくために培った文化とのことです。
そういう背景を知ると、やはり食というのは崇高なものだと思いますね。

話がだいぶ脱線しましたが、そう、カエンタケがそんなオーストラリアで発見されたのです。
昆虫食はここまでまとめられているのにキノコが未だマニア頼みなのは若干悔しいところですが、これを機にオーストラリアのキノコ報が日本にも届くようにならないかなと、私は期待しています。

そろそろキノコドラマも再開しないとですね。
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