落ち着いたところで

落ち着いたところで全日本男子フィギュア、語ります。

選考にはまったく文句は無いです。つけようが無い。
まず羽生選手が出るのは当確当確ザ・当確で、圧倒的に強かったあああああ。
スタミナが心配なのは相変わらずですが、いや、強い。強いなあ。

個人的に、次にやっぱり当然だと思ったのは高橋選手。
調子最悪でもあの上手さは別格過ぎる・・・彼だけ摩擦の無い世界を滑ってるじゃないか。
五輪までに怪我が治るのであれば出さない理由が無いと思います。

そして町田選手なんですが、すみません、今回までまともに町田選手のスケーティング見てなかったんですけども、エデンの東泣いたああああああああああ（号泣）
いやあああああ素晴らしかった！！
踊って無い時はなんっか地獄のミサワを彷彿とさせるんだけどもこの人！！
だけど本当、プログラムを演じきるセンスは凄いです。
彼はたぶん、フィギュアスケーターの中でも見た目の悪い方だと思うんですが、頭が大きめの体型が逆に少年らしさを出すのかなあと。
エデンの東の、特に背中から見たときの彼は、本当に純粋な少年の旅立ちと成長が表現されていて、もう素晴らしかったです。
ただ、彼がジェームス・ディーンを意識してると思うとなんっかハラタツ。なんっっっっか無性にハラタツ。でも滑られたら泣くけど。しかし滑り終わったらなんかハラタツ（笑）
・・・面白いなこの人・・・

そして小塚選手なんですが・・・
行かせてあげたかった・・・ソチ五輪。本当に行かせてあげたかった。
しかしこれは織田選手にも言えるんですが、「仕方ない」。仕方ないとしか言えない。
強いて文句言うなら枠増やせしか言えない。

選考に入った３人は、３人とも「金メダルを狙える選手」だと思うんです。
それに対して二人は、「メダルを狙える選手」にとどまってしまう気がするんです。技術・表現力が劣るわけではいです。小塚選手の技術は抜けてると思いますし、織田選手の個性だってそうです。でも何かが足りない。

そしてそれはたぶん、性格が良すぎるせいだと思うんだ・・・

小塚選手が泣きながら壁殴りつけてふざけんなスケート協会と絶叫できる選手だったら。と、思います。
日本人は何かに秀でた人に人格者であることまで要求しますが、何かに秀でるっていうことは他人から見て割とぶっ殺したい人格になることでもあるんですよ・・・これは本当に。
シャカだってサガだってそうだろう。トップクラスがアレだろう。そういう物なんだよ。
他人の事なんて考えてたら自分を極限まで磨くなんてできないし、得られるチャンスも減ります。才能は身勝手じゃないと開花しきれない。
人格者っていうのは、そういう身勝手な人を支えるための存在なんじゃないでしょうか。
選手が恋愛したから競技がおろそかに、などという人がいますが、それは絶対に違う。周りに気を使って神経すり減らしてスランプになってるだけです。周りがやいやい言わなければ、少なくとも相手と上手くいってりゃ競技だって絶好調になってるはずです。危惧すべきは上手くいかなくなったときにその逆が出ることだけです。

特に男の人は私的な悩みがドストライクで仕事に出ますからね。息子さんが非行に走ったある課長の仕事がもうそれはもう・・・それが男というものです。
うちの父ですら、娘に二度と口を利かないと宣言された日のゴルフのスコアはズタボロでした。
そしてそんな父を横目に母は、お母さん初めてお父さんに勝ったわ！と大喜びでスコアカードを振り回していました。それが女です。

なんか、いろいろ考えてしまいます。
それにしても、金メダルを狙える３人だけに絞る・・・などと書けてしまう日本のフィギュア。
こんなにレベル高くなるなんて長野五輪の時に誰が思っただろうか。
未来ってわからないものですね。