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2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
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ミスタの本領発揮、サーレー戦です。

カプリ島で既に待ち受けているに違いないズッケェロの「仲間」を、誰かが船に先んじて島に渡って叩く…
というジョルノの案に、一人賛成を示してくれたのがミスタでした。

ミスタ「その魚はよォー、何人までひっぱれんだジョルノ。おれも行くぜ

…これずるいなーと思うんですけど、ここまで割とえげつないふるまいしてきたやべー奴でも、主人公をいち早くスタンドごと受け入れてくれたという一事をもって全てチャラになりますよね。読者心理的に。
「おれも行くぜ」が大文字だもん。こんな見せ方されたらミスタすっごい良い奴!ってみんな思ってしまうと思うんですよ。騙されるな。

ミスタ「おれのスタンドは『暗殺向き』だ。こうゆーのには向いてるからな」

この1年で何人殺してきたのかミスタ。
「こうゆーの」な状況そんなにあったのか。
良い奴なのかもしれないけれどもやべー奴であることも間違いない。
ミスタはそんな男なんですが、しかし一方で、ジョルノも彼以上に暗殺向きです。

結局ですね、チンピラやって殺人やって反省なしでギャングインしてきたという共通点からしても、この二人は似た物同士なんですよ。
後々ベストパートナー化するのも当然の成り行きだったと言えましょう。

暗殺の精神を持った二人、カプリ島まで泳いで渡る。
…目立つんじゃね…?
服着た男二人と銃やら無線機やらを引っ張らされた魚はだいぶ頑張った。
「ヨットから泳いでくるのにけっこう時間がかかりました」とジョルノが小さくぼやくが、その原因の一つはミスタが昼食運んだからだと私は思っています。
「何人までひっぱれんだ」って気にしてた割にだいぶ余計なもん引っ張らせるじゃねーか。

私は想像するんですよ・・・
このジョジョ5部の中でも屈指のインパクトシーン「スタンドに飯を食わせる」を見た時のジョルノの不安を。

だってね?「何人までひっぱれんだ」って聞かれたジョルノはたぶん、「そうですね3人くらいは」とか答えたんだと思うんですよ。
そうしたらミスタが、じゃあちょっと持って行くもんあるからよォーとか言って、船室ごそごそやって、ビニール袋になんか詰めて来たと。
当然ジョルノは思ったでしょう、ああミスタさんは向こうについてから敵を見つける計画があるんだろうな、と。

それが上陸するなり、袋からテーブルクロスにパンと肉とワイン出して食事始めたんです。

不安と怒りで全部ナメクジに変えてやろうかなってなりますよね普通。

「ビニール袋から『無線機』出してな!」と言われた時、ジョルノはどんだけほっとしたことでしょう。良かったね。ちゃんとしたものも入ってたね。

で、その後、無線小屋のサーレーを撃ってからのこのやりとりが私の大好きシーンです。


銃声に驚くその辺のオッサン「おまえッ!い……今の音は、な…なんだ!?」

ミスタ「銃声だよ!」

ミスタ「何か気にでもさわったか?映画みたいにでかい音じゃあなかったはずだが。でももし気にさわったんならよ……………今忙しいんでよォ、苦情は後で聞いてやるぜ!」


格好良い。最高に格好良い。
へらっとした立ち姿でヘソの前で「ほらよ」みたいに銃見せる、このポーズもたまらん。
「もし気にさわったんならよ」の次にだいぶ間が開くのが、特に何も思いつかなかった感あって愛嬌に溢れている。
そして聞いてやると言った事など3分後にはきっともう確実に忘れている。
ミスタの魅力が詰まったディ・モールト・ベネなシーンだと思います。

それからこの後小屋の中に入って、ぴょんぴょん跳ねてくるピストルズをねぎらうんですけど、ねぎらいながら彼らを乗せてやろうとしてる左手がまた良いんですよ。
ピストルズ、宙に浮けるはずなのにミスタの手に乗っかりたいんだなっていう。
亀もジャストフィットしてたしミスタの左腕はよっぽど居心地良いんでしょうね。小動物にとって。

つうかミスタメイン回だけあって、全てのコマのミスタが格好良いんだわこの回。
全コマ語る勢いだわ。それはさすがにどうかと思うんで巻いて行きます。

トラックに目星つけるミスタ。格好良い!
「6億とブチャラティのためだッ!」で走りだしたトラックにとりつくミスタ。格好良い!6億が先!
怪我の有無から運転手はダミーだと見抜くミスタ。いや普通に格好良い!
頭に銃弾くらって死なないサーレーに動揺するミスタ。そんなミスタも格好よ…

ミスタの思考「なんでくたばらねーんだ、ど頭にくらったのによ!」

…再読以降、お前が言うなとしか思えなくなった台詞ですが、この頃のミスタはまだ頭に3発食らう前だからまともな体してたのかな…

いやむしろサーレー戦で弾が頭に多少めり込んだり腹を貫通したりしても死ぬほどのことではないと学んでしまったのかもしれない。気は心という。ミスタは誰よりも気は心なところある。

クラフト・ワークの「固定」能力にやや焦るも、ノータッチ装填をキメて高速撃ちでサーレーをふっ飛ばし事なきを得るミスタ。
この時サーレーが、

「一撃で2発『発射』だと!これが!これがミスタのスタンドかッ!」

って言ってるんですが、そこは本体の性能だから。スタンド関係ない。ピストルズがやったのはそこからの弾丸軌道変化だけな。
ノータッチ装填からどう見ても人間業じゃないしスタンドのせいにしたい、その気持ちはわかるけれども。

この回はトラック運転手とのやりとりも良いですよね。トラック止めろと言ったり止めるなと言ったり楽しい。
屋根の上から拳銃見せて脅しながら

ミスタ「おれはおまえに危害は加えねえし連れてってくれりゃあ礼もする」

と言ってるコマが特に好きです。
礼をすると言った事など絶対3秒後には忘れてると思う。
スプライトの金さえ払わない男が礼とかするわけねぇ。

で、戻ってきたサーレーに腹を撃ち抜かれ、しかしそれは弾が4発だったせいであって敵が強いからとかではない事になり逆にあと一発になったんだから大丈夫と気を取り直して駆け引き開始。狙ったところにその一発をきっちりぶち込む。
この一連の流れのミスタの肝の据わりっぷりも格好良いですね。
ぶち込んでおいて、「…とはいえそれでも不死身っつーんならしゃあねーが」となるようになれな台詞を沿えるのも飄々としてて好きです。

さすがにサーレーは戦闘不能になりました。が。

ミスタ「お…しかし生きてるぞ。こいつはまじに不死身のスタンドだな。脳ミソにくい込んでギリギリ生きてるぜ…」


いや、お前もだから。

再読以降はほんとそれしか思えなくなった。これから数日後のお前がまさにそれだミスタ。

港に戻って彼がトラックを降り、入れちがいにジョルノがトラックに乗って運ちゃんを脅すオチでサーレー戦は終わります。

この後どうやってミスタとジョルノは合流できたのか、腹に穴開けたミスタにジョルノはなんと声をかけたのか、役立たずのジョルノにミスタは文句の一つも言ったのか、ヨットから島まで魚作って渡って来れるんなら馬作って追いかけてくるぐらいできるんじゃねーのかよぐらいは言ってもバチは当たらないのではないか、色々知りたい事は残りましたが、サーレー戦はミスタを堪能できていいなあと思いました。

よし。だいぶ巻けたな。
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