「いざ!劉玄徳!大志をかかげ進まん!」
・・・言ってる内容はかっこいいのになんかどこかが弱そうに聴こえるキャラクター選択の劉備の名乗り。
蜀ストーリー 第一章 黄巾の乱。
キャラクター選択だけではなかった。オープニングムービーでいきなり敵に苦戦して、劉備は開始3秒で張飛にダメ出しを食らいます。「しっかりしてくれよ」。
劉備「・・・しかし、彼らは飢え、涙し、そして立ちあがった民であろう?」
まるで自分が弱いんじゃなく相手が民だから全力が出せないんだと言わんばかりの劉備。
張飛は呆れ、さらに関羽も、
関羽「我らが兄者となられたからには、フンっ(飛んで来た矢バッサァ)!!乱世に立つ気概を見せられよ」
・・・。劉備、お前も大変な奴らの大変なもんになっちまったな。
劉備「・・・ああ、そうであったな」
劉備の顔に生気が戻り、そして三人は互いの武器を掲げ合わせて誓いの言葉を叫びます。晴れやかな戦場が美しい。光の表現がグレードアップしたPS4の本領発揮です。
いいシーンだ。やはりオープニングはこうでなくてはいけない。暗い室内で董卓の股間から始めるようなことがあってはならない。
目的は黄巾の乱の首謀者、張角を退治すること。
蜀ストーリー記念すべき第一回の戦闘開始です。
開始してまず思ったことは。
劉備の走る姿めっちゃ弱そう。
劉備の武器は双剣っていう、要は二本の剣を両手に一本ずつ持って戦うスタイルなわけなんですが。
この、両手に剣を持って走る姿がとてつもなく弱そう。素人っぽい。今まで包丁も持ったこと無い人がいざ戦いに際して、多い方が強そうじゃんとかそんな理由で棒を二本持ってきてしまった、どうしよう。そんな感じを受けます。
お前ほんとにそれ使えるのか。二刀流で弱そうに見えるキャラなかなかいないよ。ほら、切っ先がふらふらし過ぎだって。この武器持つのに腕力足りてないよ、そのうち先っぽが地面に引っ掛かってけつまづいて転ぶよ、気をつけて。
実際に使ってみると、劉備のアクションはかなり良いです。隙が無くて強い。覚醒無双の最後のポーズが特に格好良い。走ってる時だけがダメです。
よし、馬に乗ろう劉備。走ってるとこ見られたら敵になめられる。
何進「おお!よく来てくれた!・・・なんだ義勇兵か。さっさと戦え!」
味方にもなめられてる・・・。
やっぱりオーラが無いんだよ。ヒゲすらなくなっちゃったもんなあ。
ムカっとしている張飛を劉備がなだめたりしているところへ、曹操が合流してきます。
曹操「この期を逃してはならん!攻めぬけい!!」
貫録が違う。
劉備「あの曹操という男、見事な戦いぶりだな。英傑とは、あのような者を言うのだろうな」
感心している場合か劉備。お前もがんばれ。
さっきからちょっと敵倒しただけで細やかに誉めてくれる張飛の気遣いに応えてやれ。
民「ひいい、仲間が襲われているんです、どうか助けて下せえ!」
ここで民救出ミッション。我らは戦功を立てねばらなぬ、民などにかまっている暇は無い!とけんもほろろのモブ将達。
助けを求めている民を救えず何が大儀か!と怒る劉備。
劉備なら絶対助ける。助けねばならん。しかしこれIFフラグなんだよ。
すまない劉備、場所も遠いしお前はレベル1だし、初回はフラグを折りたい。民は見捨てる。大丈夫だ、もっと近くにいる関羽がきっとなんとかしてくれるさ!
関羽は西から、劉備と張飛は東から攻めあがります。
敵は張角一派、当然のように妖術を使って進軍を押し止めにかかってきます。
鋭い氷を降らせたり、妖術兵を召喚したり。
劉備「なんと!氷の刃を降らせるとは・・・これは岩陰に隠れてすすまねばならんな」
この「岩陰」とやらが3回やってもどこだかわからなかった。
隠れるところなんかあるかー!?狭い崖下の道だけど、崖に張り付いて進めってことかね!?
まああたっても大したダメージじゃないからいいや。
術者を倒せば止まるしね!張梁撃破!モブ将の分際でチョウリョウを名乗るなど100年早いわ!
そして無双演舞の劉備の「行くぞ!」がやはり弱そう・・・
関羽部隊も首尾よくあちらの敵将を倒した模様。
あとは張角のみとなって、敵本陣・北の祭壇に到着します。
張角「かくなるうえは我が最大の術を見せてくれようぞ・・・!」
みなぎる張角を殴って妨害。本当に殴って妨害しろというミッションが出た。
関羽が合流し、義兄弟三人の熱い会話が始まったので、しばらくひたすらぐるぐる走り回って会話が終了するまで楽しむ。
そして終わってから張角をもう一回殴る!
ズザアッ!!
イベント発生。倒れる張角と詰め寄る劉備達。
後ろで民がひそひそ。
「おっかねえ・・・」「黄巾もひでえけど・・・あいつらだって・・・」「俺達も黄巾についてたらあんな目に遭わされるんだ・・・」
そこには感謝も尊敬もなく、ただ、暴力におびえるまなざしのみ。彼らにしてみれば、張角も劉備も同じ穴のムジナに過ぎません。
・・・うん。途中で民を助けなかったからね・・・
張飛と関羽は気にするなと言いますが、劉備がこれを気にしないでいられるはずもありません。
劉備「私は・・・民のあのような顔を見たくは無いのだ」
悲しく呟いてステージ終了。
蜀だなぁ。劉備だなぁ。曹操の口からはめったに出なかった「民」という言葉を劉備は一体何回言ったことか。そして地味だなあ。
関羽と張飛が完成されてるだけに、なおさら。
この先もタミフルが続くのでしょうか。間違いなく続くと思いつつ、次は徐州です。