忍者ブログ
2007年1月8日設置 サイト→http://warakosu.syarasoujyu.com/
[375]  [376]  [377]  [378]  [379]  [380]  [381]  [382]  [383]  [384]  [385
みをつくし料理帳、最新刊まで一気読みしました。

源斉先生で。源斉先生でお願いします。
小松原のプロポーズも良かったが、雨なのに傘忘れて帰った医者が可愛すぎる。
そして澪を取り巻く人々が、小松原×澪、サヘエ×澪を応援したり期待したりするなか、だれ一人先生を応援してないっていうか完全スルーなのが可哀想すぎる。
怪我人やら病人やらでほとんど毎回出動させられてるのにこの報われなさはどうだ。
今この人応援してあげてるの、たぶん伊勢屋の旦那だけだ。

源斉先生だろ。
医者としても料理のアドバイスとしても、一番澪に必要なのはこの人だろ。
源斉先生だろおおおおおお。
PR
みをつくし料理帳の主人公澪が巻を追う毎に男前になっていく。

世話になった料亭の暖簾を復活させようという目標も男前だったが、妨害工作してきた江戸一番の料亭の主を土下座させ、板前二人に重傷を負わせた猛獣(生きたハモ)を完璧に捌き、吉原の翁屋の主に詫びを言わせた上に、友を騙して苦界に売った男が殺されかかるところをあえて命だけは助けてやりつつ次に会った時には地獄見ますでと至近距離の脅し一発、あげくのはてに吉原一の遊女となった友を身請けする目標まで立ててしまっている。

漢だ・・・漢がいる・・・(汗)

もうこの子に比べたら青年医者も御前奉行もただの小せえ野郎にしか見えない。
料理の話のはずだが剣の道を極めてるようにしか思えない。
江戸の人情話のはずが澪だけかなり燃えよ剣。どういうことなの。

久々に熱い本だぜとっつぁん・・・
みをつくし料理帳シリーズと料理人李蔵捕物控シリーズが流行の江戸料理ネタ小説の「双璧」だと言われて、自分か世間のどっちかがおかしいんだと思いましたが、Amazonレビューの様子を見て安心しました。

・・・そうだよね。比較にならんわ。

みをつくし料理帳、面白いです。澪がんばれ、超がんばれ、でも私としては小松原様よりも源斉先生に行っていただきたかった、という気持ちになります。

もう一方は最低でした。
こんなの本屋に出すなよ・・・・
いつまでもイギリスにツッコミ入れてる場合じゃないんです。既にフランスとアメリカまで読んでしまっている。手早く巻いて行きましょう。

魚の次は狩りです。私が荒読みで食材撃ってこいといわれてびびった、あの狩りの下りです。
1ページにでかでかと狩人の写真が出ています。太ったフル装備のおっさんが無造作にライフルを弄んでいる図という、料理本にあるまじき一枚です。
一緒に獲物とかうつってないからね。マジでおっさんのブロマイドですよ。むしろグラビアだよ。誰得だよ。

きっと凄い人なのでしょう。百戦錬磨の狩人みたいな。もしかしたらこう見えて貴族かもしれません。
写真の脇に、説明が添えてあります。

「彼は『ラフ・シュート(荒っぽい狩猟)』をする会の会員である。勢子たちも雇わず、きびしい規則にも従わない連中たちである」


ただの迷惑なオッサンじゃねえか!!!!


迷惑どころか婉曲に言ってるけどそれ要するに密猟なんじゃ無いのか!?
と思ったら開始13行で「この密猟者は私の友人である」ってカミングアウトしてた。
おいこらイギリス!
「当時私は10歳、彼は40歳くらい」って、どうでもいいわ、なんで微妙に初恋語りっぽいんだよ!!

・・・とりあえず、写真の密猟者と本文の密猟者(著者友人)は別人でした。そんなにごろごろいるのかよ密猟者!

巻けない・・・ネタ多すぎるイギリス・・・

ちなみに後半はちゃんとした狩りの話で、スーツにハンチングなんか被った紳士が雷鳥を撃ってます。
雷鳥40羽並べてライフル片手に一列に並んだ英国紳士の写真は、なかなかにマフィアにしか見えない出来です。怖ぇよ。

キジや白鳥のローストとか詰め物の話とか、料理の話も載ってるんですけどね・・・
写真のインパクトが強すぎて、それどころではない狩猟編でした。


・・・よくみたら密猟者のおっさんのずっと向こうに、こっちみて佇む人影がぼんやりうつってる。
怖ぇよ!
久々にイギリス料理です。
この話楽しみにして下さっている方、ありがとうございます。
本のタイトルは「世界の料理」でTIME LIFE BOOKS社から発刊されたものです。
「世界の料理 タイムライフブックス」で検索すると出て来ます。

さて、イギリスの魚料理ですが。
筆者は言います。

「イギリス人にとって懐かしい祖国の味といえば、それはローストビーフにヨークシャープディングである。アメリカ人ならハンバーガーにアップルパイ。フランス人はかえるの脚からかたつむりまでソースをかければなんでも食べる。ドイツ人は・・・」

おいもうここ第7章だぞ、いつまでフランス敵視してんだ。かえるからかたつむりって実は全く幅無いしな。要するに「そんなローストビーフと同じくらいフィッシュアンドチップスが好き」と言いたいだけなのに、なんでわざわざ遠回りしてフランスに腿パンくらわしてからじゃ無いと先に進めないんだ。

ともあれ、イギリスの魚料理といえばフィッシュアンドチップスです。
これが世界の勝手な思い込みイメージである可能性は、筆者の「1日おきに食べてる」という供述により完全に否定されました。むしろ思い込みが足りなかった。そこまで食ってるとは思わなかった。日本でその頻度が許されるのは夏場の素麺くらいだ。

フィッシュアンドチップスは揚げた白身魚とフライドポテトのことです。塩と酢を振って食べます。
ただ魚を揚げただけと思ってたんですが、意外と衣が凝ってました。小麦粉に卵黄と塩とビール、牛乳、泡立てた卵白を加えて作るそうです。
へぇー。

他にも色々な魚料理が出てます。
今回は料理と言ってよろしい、これまで塊のまま茹でたりなにもせずに焼いたりしてた肉について「もう少しなんとかしろよ」と思ってたものですが、こと魚に関しては言ってあげたい、「そんなに色々するなよ」と。

ゼリーにされたりレモン混ぜてパイにされたり小麦粉まぶして揚げたりされているウナギとか。
「もし私が釣ったとしたらレモンとタイムといっしょに【ゆっくり茹でて】からバターソースで食べる」宣言されてる鮭とか。
ダブリンの舌ビラメに至っては、白ワインで茹でた挙句に濃いクリームソースをぶっかけられ、「これだけ手をかければドーヴァーの舌ビラメと同じくらいおいしくなるかと思ったが、無駄だった。代用品は所詮代用品だ」などという、もうこの後ダブリンの舌ビラメが絶望したまま筆者に消されるか、或いは筆者の方が逆上したダブリンの舌ビラメに暗殺されてその地位を奪われるかどちらかの展開しか思いつかない台詞でもって見限られています。

日本人としてはダブリンの舌ビラメに、俺達と一緒に来いよと言ってやりたい。
俺たちは魚を茹でたりなんかしない、たとえ茹でることがあっても、それはダシを取るためで、汁を捨てたりなんか絶対にしない。お前が悪いんじゃ無い、ダブリンの舌ビラメ。ただ料理法が悪かっただけなんだ・・・

同じ島国なのにこの味覚の違いは何なのか。
色々考えてしまう魚編でした。
[375]  [376]  [377]  [378]  [379]  [380]  [381]  [382]  [383]  [384]  [385

Copyright © 『日記』 All Rights Reserved

Template by ゆうじ

忍者ブログ [PR]